アボカドは何歳から食べられる?赤ちゃんに初めて与えるコツ【栄養士監修】

アボカド 何歳から

赤ちゃんがいるご家庭では、離乳食が9~11か月頃のかみかみ期になってくると、大人の料理を取り分けて食べさせてあげるママも多いかと思います。

ときどき「これって赤ちゃんに食べさせても大丈夫?」と思う食材はありませんか?

そこでこの記事では、女性に人気の食材「アボカド」について、赤ちゃんにはいつから食べさせて良いのかを解説します。ぜひ離乳食を用意するときの参考にしてくださいね!

ななこ

こちらの記事は、栄養士資格保持者に監修していただいています!

アボカドは何歳から食べることができる?

アボカドは「森のバター」といわれる果実類の一種です。そのままカットして食べたり、サラダの材料などとして食べることが多いですよね。

アボカドは脂質を多く含む食材のため、消化機能が未熟な赤ちゃんにはあまり早い時期から与えないほうがよいとされています。

子供に食べさせる場合は、1歳ぐらいから少しずつ与えることをおすすめします。早くても、7~8か月ごろにごく少量を食べさせるようにしましょう。

下記に、赤ちゃんが普段よく食べる果物とアボカドの栄養成分を比較してみました。

果実類の栄養成分比較

・アボカド:エネルギー187kcal、たんぱく質2.5g、脂質18.7g、炭水化物6.2g
・バナナ:エネルギー86kcal、たんぱく質1.1g、脂質0.2g、炭水化物22.5g
・りんご:エネルギー57kcal、たんぱく質0.1g、脂質0.2g、炭水化物15.5g
※100gあたり、参考「七訂食品成分表2020」

この数字からも分かるように、アボカドはダントツで脂質が多い食材です。大人でも食べすぎると太る原因になります。

離乳食の時期は、生活習慣病予防の観点から、健康的な食習慣の基礎をつくる大切な時期です。

アボカドだけじゃなく、脂肪を多く含む肉類などは、成長に伴って食べられる時期が必ずやってきます。赤ちゃんの成長に合わせて、あわてず様子を見ながら与えるようにしたいですね。

離乳食でアボカドを与えるときの注意点

次に赤ちゃんにアボカドを与えるときの注意点をお伝えします。

アボカドの量

アボカドは脂質が多く含まれている食材です。0歳~1歳の子供に食べさせる時は、1食あたり下記の量を目安にするようにしましょう。

・7~8カ月頃 5~10g
・9~11カ月頃 10g
・12~18カ月頃 10~15g

アボカドの固さ

アボカドは未熟な固い部分でなく、しっかりと熟した柔らかいものを与えるようにします。

他の食材でも言えることですが、アボカドを初めて与えるときは、子どもスプーン1杯くらい(約10g)から始めるようにしましょう。指でつぶせる固さが目安です。(バナナぐらいの固さ)

アレルギー

赤ちゃんが喜んで食べてくれたとしても、繰り返し与えないようにします。

同じ食品を繰り返し与えると、アレルギーを引き起こす原因となるため、数日に1回というように、少し日をおいて与えることが大切です。食品の幅を少しずつ広げていくことで、いろいろな味や舌触りに慣れるようにしていきます。

加熱せず生で食べさせるときは注意

まだ離乳食の時期には、アボカドを茹でたり電子レンジで加熱したりする方が、アレルギー面でも衛生面でも安心です。

ただし、アボカドを生で食べさせても大きな問題はありません。生で食べる場合は、かゆみや蕁麻疹、嘔吐や下痢などのアレルギー症状がないかをしっかり確認してからにしましょう。

無理に食べさせる必要はない

もし、赤ちゃんがアボカドを口に入れなかったら、無理強いをしないようにしましょう。

特に1歳頃から以前は「よく食べていたのに食べなくなった」といった食べムラなどが出てきます。これは、子どもの精神面が成長するにつれ、自然に起こってくることです。

楽しく食事する習慣をつけるためにも、少しでも食べられたら褒めてあげましょう!

離乳食でアボカドを使うときのコツ

離乳食でアボカドを使うときのコツは、食べやすいようにペースト状にすることです。

①皮をむく
②種を取り除く
③実をフォークで軽くつぶす
④加熱してペースト状にする

このような手順で下ごしらえをすると良いです。

アボカド自体は味があまりしないので、だし汁で伸ばしてから与えるほうが赤ちゃんも食べやすいです。

赤ちゃんがアボカドに慣れてきたら、赤ちゃん用にわざわざ用意しなくても、ママ用に作ったものを取り分けて与えて大丈夫です。

アボカドを使った離乳食のおすすめレシピ

ここでは、アボカドを使ったおすすめレシピを2つ紹介します!

アボカドのチーズグラタン(大人2人分)

大人用に作ったものを、赤ちゃんと一緒に楽しんで食べることができます。(赤ちゃんには月齢に合わせて少量を与えます)

【材料】
トマト・・・1個
アボカド(熟したもの)・・・1個
シイタケ・・・4枚
えのきだけ・・・50g
スライスチーズ・・・ 1~2枚
バター・・・5g
塩・・・少々

【作り方】
①トマトは湯むきをし、6~8等分のくし切り。トマトは種を取っておく。
②アボカドは皮をむき、種を取って7~8mm角に切る
③シイタケは石づきをとり、スライスする。
④えのきだけは石づきを切り落とし、2等分にして根元をほぐす。
⑤フライパンにバターを入れて、アボカド・シイタケ・えのきだけを炒める。きのこがしんなりとしてきたら、塩で味付けする。フライパンの端に寄せて、トマトを両面軽く焼く。
⑥耐熱皿に材料を盛り、スライスチーズをのせて200℃のオーブンまたはオーブントースターで焦げ目がつく位まで焼く。
※大人が食べるときは、こしょうを振ってから食べてもよいです。

アボカドのつぶつぶサラダ(大人2人分)

【材料】
トマト・・・ 60g
アボカド(熟したもの)・・・ 20g
プロセスチーズ・・・ 20g
酢・・・大さじ1強
砂糖・・・小さじ2
塩・・・少々
※目安の分量です

【作り方】
①トマトは湯向きをし、皮と種を取って7~8mm角に切る。
②アボカドは皮をむき、種を取って7~8mm角に切る。
③チーズも7~8mm角に切る。
④調味料で甘酢を作り、①②③の材料を和える。
※アボカドの代わりに皮をむいたきゅうりでもおいしいです。

さいごに

アボカドは、脂質に気を付けつつ、赤ちゃんにも食べさせることができる高エネルギー食材です。赤ちゃんのころに積極的に食べさせる必要はありませんが、海外では離乳食初期から与えるところもあるくらいなので、ぜひ様子をみながら取り入れてみてください。

アボカドを赤ちゃんに与えるときのコツと、おすすめレシピもぜひ参考にしてみてくださいね。

離乳食は、母乳やミルクで育った赤ちゃんが徐々に食事で栄養を摂るようにできるための大事な時期です。

また、楽しくおいしく食べることは、体と心の健康を保つための第一歩でもあります。「おいしいね」など声をかけて、赤ちゃんと一緒に食事を楽しみましょう!